◆3試合ぶりの先発 守備を固める相手にチャンスつくる
日本―オーストラリア 前半、ドリブルで攻め込む久保(左)=埼玉スタジアム(篠原麻希撮影)
何とか引き分けに持ち込んだ。後半30分過ぎ、中村のゴール前での鋭いパスが相手守備の乱れを誘ってオウンゴール。シュートでは得点できなかったからこそ、久保の奮闘が目立った。アジア最終予選で3試合ぶりの先発となった23歳は「攻めで違いを見せてなんぼ」と明言した攻撃を披露した。 開始早々だった。右サイドで仕掛け、再び相手陣深くでパスを受けて左足を振り抜いた。チーム初のシュートはサイドネットにそれたが、守備を脅かした。前半20分過ぎには板倉の長い縦パスに連動し、ゴール前に侵入。シュートには持ち込めなかったとはいえ、「らしさ」は見せた。 チームは前半からボールを長く保持しながら、最終ラインを5バックにした堅守に苦戦。セットプレーでも長身選手の多い相手の高さを崩せず、今大会4試合目で初めて前半を無得点で終えた。同組2位の強豪がそれだけ守りを徹底しただけに、久保の存在感がなおさら増した。日本―オーストラリア 後半、ドリブルで攻め込む中村㊨。この後クロスを入れオーストラリアのオウンゴールを誘発する=埼玉スタジアム(浅井慶撮影)
前回W杯では全4試合のうち2試合で先発。現代表での立場について「決めるのは僕じゃない」と受け止めつつ、「攻撃で違いをつくれなかったら呼ばれない」と危機感も口にしていた。どう定位置をつかむのか。その答えを出そうとする姿勢は示した。(対比地貴浩) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。