「バファエール」を歌う京都国際の野球部員ら=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2024年8月23日、大東祐紀撮影

 「オーオー♪オーオー」

 夏の甲子園の決勝が始まった23日午前、京都国際の三塁側アルプススタンドにプロ野球オリックスの人気応援歌「バファエール」の音色と歌声が響き渡った。

 栄光と挫折を何度と繰り返そうと これからも共に歩み止めることなく――。 「バファエール」の歌詞が部の歩みにリンクしていると、野球部員らがリクエストしたという。京都国際は2022年春のセンバツを、新型コロナウイルスの感染拡大により出場辞退。今の3年生たちは入学前だったが、挫折から立ち上がり、その夏の甲子園にも出場した先輩たちを間近に見てきた。「栄光と挫折」を経験しながらも「歩み止めることなく」進んだことを忘れないようにと、応援歌に選曲した。

 演奏しているのは京都産業大付中・高の吹奏楽部員やOBら約100人。京都国際には吹奏楽部がないため、22年夏の甲子園に同校が出場した時から、アルプススタンドで演奏を担当する。一回やチャンス時など重要な場面で「バファエール」は流れる。

 野球部員で応援団長を務める山本新之助さん(3年)は「悔しい思いをした先輩たちを見てきた。コロナを経験して、当たり前に野球ができることに感謝しながらここまでやってきた。日本一になることで、先輩たちの思いもかなえ、恩返ししたい」と強調していた。【大東祐紀】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。