38年前の福井女子中学生殺人事件で、裁判のやり直しが確定した福井市の前川彰司さんが29日、実家で父親に報告し、父親の礼三さんは「早く無罪判決がほしい」と涙をこぼしました。
  
福井女子中学生殺人事件の第2次再審請求で28日、名古屋高等検察庁が異議申し立てを断念し、前川彰司さんの再審開始裁判のやり直しが確定しました。
 
一夜明けた29日、前川さんは父親の礼三さん(91)に報告しました。
 
父親の礼三さんは「一言で言えば、良かった。当たり前と言えば当たり前なんだけど、長すぎた。38年なんて、人を馬鹿にしてる。何もかも馬鹿にされてきた。とにかく、無罪という2文字が早くほしい。それまで頑張らなきゃ」と涙ながらに話しました。
 
今回の決定では、検察側が開示した取り調べの供述調書や捜査報告書などが再審開始につながりました。これについて前川さんは「一審で証拠が全部出ていれば、こんなことにはならなかった。無実の証拠を警察・検察官が隠していた事実は、やっぱり重く受け止めてほしい」としました。
 
再審の日時は未定で、名古屋高裁金沢支部か名古屋高裁本庁で開かれます。

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