富士山(3776メートル)の初冠雪がまだ観測されていない。観測史上最も遅かったのは1955年と2016年の10月26日。甲府地方気象台によると、平年より気温が高い日が続いていることが要因とみられる。ただ、前線の影響で29日午後から30日にかけて山梨県内は雨となり、山頂付近は雪が降る可能性がある。
初冠雪は山頂から約40キロ離れた甲府地方気象台の屋上から職員が目視で観測し、発表する。気象台の前身「甲府測候所」が1894年に観測を始めた。冠雪しても天気が悪くて目視できない場合は発表がない。
初冠雪の平年値は10月2日で、昨年は10月5日。最も早かったのは2008年の8月9日だ。今年は10月に3日間ほど可能性が高い日があったが、いずれも「空振り」に。気象台の松本守観測予報管理官は「雨が降る条件はそろっているが、気温が下がらず、山頂で雪にならない状態が続いている」と話した。
山頂の気温は28日日中、プラスだった。夕方には氷点下を記録した。(共同)
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