国際ロマンス詐欺の被害回復をうたった業者に弁護士名義を貸した罪に問われた男の裁判で、検察は、懲役2年を求刑しました。

弁護士の川口正輝被告(39)はおととしから去年にかけ、恋愛感情を抱かせて金をだまし取る「ロマンス詐欺」の被害金回収をうたう広告会社に自身の弁護士名義を貸した罪に問われています。

川口被告は、起訴内容を認めています。

■検察側は懲役2年求刑 弁護側は執行猶予付きの判決求める

22日の裁判で、検察側は、「非弁行為のリスクを念頭に置きながら、ほとんど何の関与もせず1億5700万円を超える報酬を受けた」などとして、懲役2年を求刑しました。

一方、弁護側は「共犯者から誘われ、積極的に関わっていたわけではない」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。

■弁護士として仕事しない意向「周りの人が笑顔になるような仕事をしたい」

この事件を巡っては大阪弁護士会が、今月15日に、川口被告を2年間の業務停止とする懲戒処分を行ったほか、川口被告には、破産開始の決定が出ています。

今月29日までに不服申し立てがなければ弁護士資格を失いますが、22日の裁判で、川口被告は、今後、弁護士としての仕事はせず「法令を遵守し、周りの人が笑顔になるような仕事をしていきたい」と話しました。

判決は、来月18日に言い渡される予定です。

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