ワシントンのバス停に掲示された日本製鉄とUSスチールの合同広告=9日(共同)

米首都ワシントンのバス停に、日本製鉄と同社が買収を目指す米鉄鋼大手USスチールによる合同広告が掲示された。「USスチールのままで、より力強くなる」と訴え、USスチールが買収後も存続し、むしろ成長につながるとの趣旨とみられる。バイデン米大統領や議会の慎重論を意識し、買収に利点があるとPRする狙いがありそうだ。

「より強靱な米国がここでつくられる」とも主張する広告は新聞などにも掲載され、交流サイト(SNS)などへの展開も検討中という。日鉄は一連の広告展開について「当社の認知度を高めるため」と説明する。

日鉄は昨年12月、USスチールを完全子会社化する方針を公表、日鉄が得意とする高級鋼材の生産技術などを活用し、販売拡大につなげることなどを目指す。これに対し、全米鉄鋼労働組合(USW)が雇用が失われるとして反対を表明している。(共同)

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