フィギュアスケートの全日本選手権の公式練習が19日、会場の東和薬品ラクタブドーム(大阪府門真市)であり、女子で3連覇中の坂本花織選手(シスメックス)や男子で初優勝を狙う鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)らが20日の開幕に向け調整した。
坂本選手は軽快な動きを見せ、ジャンプもダブルアクセル(2回転半ジャンプ)―オイラー―3回転サルコウを含め、軽やかに着氷。3位に終わったグランプリ(GP)ファイナルから帰国後2日間は発症した胃腸炎により、思うような練習ができなかったという。
現在は回復しており「ちゃんと落ち着いて、練習も良い感じにできた。このまま試合に挑めたら」と語った。大会4連覇にこだわるつもりはないが「誰々に勝つというよりかは、もう自分に勝つ気持ちでいきたい。目標は欲張りに」と意気込んだ。
また、ジュニアでいまだ無敗の16歳、島田麻央選手(木下グループ)は、やや体勢を崩す場面もあったが、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、4回転トーループをいずれも着氷させた。「ジュニアで出る全日本を楽しみたい。思い切り滑りたいです」とリラックスした様子を見せた。
鍵山選手は4回転のフリップ、トーループ、サルコウを着氷させるなど好調の様子。「いかに練習通りの気持ちで落ち着いてできるか。自分自身との戦い」と淡々と語った。
父正和コーチとの全日本選手権親子制覇にも期待が懸かるが「自分のやることをやって、良くも悪くも結果は後からついてくると思うので、それだけを信じてやりたい」と自然体を強調した。ファイナルで自身初の表彰台に上がった佐藤駿選手(エームサービス・明大)も4回転のルッツやフリップを確認し、「ここまでやってきたことを最大限発揮できたら」と闘志を燃やした。
大会は20~22日。男女の優勝者は、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピック出場枠が懸かる世界選手権(25年3月、米国)の代表に自動的に決まる。【倉沢仁志】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。