第49回社会人野球日本選手権大会に出場しているHonda(東京)の左腕エース・東野龍二投手(29)は子煩悩な「イクメン」だという。7日の準々決勝の東芝(神奈川)戦、スタンドには東野投手の快投を見守る家族の姿があった。
東野投手は先発して七回まで投げ7奪三振。10被安打を浴びるが、1失点に抑える活躍を見せた。
妻の夏海さん(27)は、長男の篤夢(あつむ)ちゃん(2)を抱き、実母と義理の母が9カ月の双子の依斗(いと)ちゃん、斗喜(とき)ちゃんをそれぞれ抱きながらスタンドで歓声を送った。
補強選手として出場した今夏の都市対抗野球大会でも3人の息子を連れて応援に駆けつけたという。
東野選手は練習で疲れて帰ってきても、子どもにミルクを飲ませ、オムツ替えに洗濯はもちろん、早く帰れれば篤夢ちゃんを連れて公園に遊びに行くという。
夏海さんは「一緒にやってくれてうれしい」とにこやかに話す。家ではあまり野球の話をしないが、準々決勝に向けては「東芝には負けることが多い。開き直って投げる」と話していたという。
東野投手は8歳のときに兄と少年野球の体験に行って、自分だけチームに入ってきたという。東野投手の母道子さん(54)は「野球にばかり興味がある子だったけど、子どもができて変わった。育児にも積極的」と話す。
試合後、東野投手に聞くと「(試合で)打たれても家に持ち帰らないようにしています。野球も子育ても、人生を楽しんでいます」とあくまで自然体だ。そして、妻や母と義母の応援に「励みになります」と感謝の言葉を述べた。
東野投手はベスト4入りした21年の日本選手権にけがで出場できず悔しい思いをした分、今大会にかける思いは強い。「次の試合、しっかり準備していきたい」と力を込めた。【白川徹】
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