プロ野球のドラフト会議で24日、社会人から日本生命の石伊雄太捕手(24)が中日から4位指名を受けた。高卒、大卒選手の指名が多い捕手で、社会人の捕手が指名されるのは2019年秋以来、5年ぶり。
三菱重工Eastで内野手や外野手で出場している山中稜真選手(23)はオリックスに捕手として4位で指名された。社会人の捕手が複数指名されるのは17年秋以来、7年ぶり。
石伊捕手は二塁送球タイムが強肩の目安となる1秒8台。近大工学部ではプロ志望届を出したが指名漏れを経験した。23年に日本生命に入ると、高い守備能力を買われて1年目から正捕手に定着した。
課題だった打撃面は、中日や阪神、米大リーグでプレーし、23年から古巣の日本生命で特別コーチを務める福留孝介さんの指導もあって向上。今年の都市対抗近畿2次予選の第1代表決定戦では決勝打を放った。三重県尾鷲市出身で、地元の少年団では1学年上の阪神・湯浅京己投手、1学年下の西武・上田大河投手とプレーした。
山中選手は、千葉・木更津総合高では2、3年の夏に甲子園に出場。青学大3年の途中に捕手から外野手に転向し、4年春に東都大学リーグでベストナイン。23年に三菱重工Eastに入社した。今季は主に一塁を守り、社会人日本代表候補合宿では左翼手として練習試合で起用された。
大学、社会人を経てプロに入った捕手には古田敦也さん(立命大―トヨタ自動車―ヤクルト)や小林誠司選手(同志社大―日本生命―巨人)らがいる。
社会人出身の捕手がドラフトで指名を受けるのは19年秋にHonda鈴鹿から西武5位で指名された柘植世那選手以来、5年ぶりで、柘植選手は当時高卒4年目だった。複数人の指名は、いずれも巨人に入団した大城卓三選手(NTT西日本)、岸田行倫選手(大阪ガス)らが指名された17年以来、7年ぶり。大学を経て社会人に進んだ捕手の指名も7年ぶりで、大城選手と、ヤクルトに指名された松本直樹選手(西濃運輸)が該当する。【吉川雄飛】
近年のドラフトで指名された社会人捕手
▽19年秋
柘植世那(Honda鈴鹿)西武5位
▽17年秋
岸田行倫(大阪ガス)巨人2位
大城卓三(NTT西日本)巨人3位
西村凌(SUBARU)オリックス5位
松本直樹(西濃運輸)ヤクルト7位
▽16年秋
飯田大祐(Honda鈴鹿)オリックス7位
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