佐賀県で行われた国民スポーツ大会・通称国スポのやり投げ競技で、那覇西高校3年の赤嶺勝永さんが優勝を果たしました。勝永さんの強さの秘訣、そして高校卒業までに成し遂げたいもう一つの目標をききました。
赤嶺勝永さん。やり投げ競技に励む那覇西高校の3年生です。やり投げは、選手が同じ条件で記録を競うことができるように細かい規定があります。男子が使う槍の長さは、長さは2メートル60cmから70cm、重さは800グラムと決められています。
勝永さんは10月、佐賀県で開かれた国民スポーツ大会のやり投げ少年男子に出場。
「インターハイは4位という記録でベストも出なくて、悔しい結果で終わってしまったんで、国体では絶対優勝しようというリベンジしようという気持ちで。」
一本目から自己記録65m50を1メートル以上上回る記録を出すと、3本目ではそれをさらに上回る67m77を投げ見事優勝。
赤嶺勝永さん「一投目からベストが出て嬉しかったってのがあって初めてガッツポーズしたんすけど、この1ヶ月だけは本当にやり投げのことだけを集中してやった結果が今回国体でこういうふうに出たのが嬉しいです。」
勝永さんの強さについて、指導をしている叔父の赤嶺永哲さんは。
赤嶺永哲さん「手首の強さと、そこの弾きの部分のタイミングがとても上手い。簡単に言えば、ダーツを投げるときのこの手首の動きの柔らかさが槍にも備わってくるので、それをうまく使えればやりに勢いをつけることができる。」
普段からウエイトトレーニングを練習に取り入れ、ダンベルを使って手首を鍛えているという勝永さん。槍を遠くへ飛ばす秘訣はほかにも。
赤嶺勝永さん「(練習)終わった後に走り込んで、しっかりスピードも上げつつ、”脚力”も上げつつっていう感じでトレーニングしてます”脚力”の強化に取り組みました。助走のスピードを止めたり、角度をつける足の踏み込みとかですね、そういったところで脚を使うので、脚力が強くなると槍に勢いが伝わってくる。」
身長は170cm、体重73キロとやり投げ選手の中では体格が小さい方だという勝永さん。首や足の使い方を工夫し練習を積み重ねてきたことで国スポ優勝をつかみ取りました。
勝永さんは久米島の出身。中学時代は野球や、投てき種目のジャベリックスローに打ち込んでいました。高校では投てき種目で全国上位入賞をすることを目標に、那覇西高校に進学を決めた勝永さん。
「本島に来てやっていくうちに、親がいないのって自分のどこかで寂しいとこもあるなっていう感じだった。やり投げをするためには身近に県記録持っているおじさんがいて、そのおじさんから習いたくて島を離れてたって感じなので。」
勝永さんを指導している叔父の永哲さんは、やり投げの県高校記録保持者。1992年に樹立されたその記録68m62を高校卒業までに超えることが勝永さん目標です。
赤嶺勝永さん「ようやくあと1mちょっとで抜けるっていうとこまできたんですけど。やり投げやってみて、(叔父の)68mっていうのがどれだけすごいかがわかるんで。」
叔父・赤嶺永哲さん「頑張って抜いてほしいなっていうのが純粋な気持ちなので抜けると思うので、今の流れからいけば、しっかり達成してほしいなと思ってます。」
卒業までに開かれる記録会はあと2回。勝永さんは県高校記録の更新に向け憧れの叔父とともに槍を投げ続けます。
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