【日本-オーストラリア】後半、右サイドの伊東純也(奥左)とパス交換しながらドリブルで攻め込む中村敬斗(同右)=埼玉スタジアムで2024年10月15日、宮間俊樹撮影

サッカー・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選

 △日本1―1オーストラリア△(15日・埼玉スタジアム)

 巧みなフェイントに緩急をつけたドリブル。日本は後半途中から出場した中村敬斗選手(スタッド・ランス)が左サイドを自在に駆け回り、重苦しい空気を吹き飛ばした。

 歓喜の瞬間は1点を追う後半30分過ぎ。ペナルティーエリア深くに進入した中村選手が中央へ速いクロスを入れると、ボールは相手選手に当たり、そのままゴールに吸い込まれた。日本代表にとっては25試合連続得点と最終予選の貴重な勝ち点1をもたらす同点劇。中村選手は「負けている展開だったので、仕掛けることを意識して入った」と振り返った。

 所属クラブでは4試合連続ゴールと絶好調を維持して今回の代表活動に合流。同点の場面以外にも再三にわたり相手守備陣を翻弄(ほんろう)して左サイドを制圧して状態の良さを存分に示し、チームの「救世主」となった。中村選手は「ポジティブな引き分けだと思う。次は必ず勝ちたい」と最後まで頼もしかった。【角田直哉】

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