【台湾-日本】台湾に敗れ、悔しがりながらベンチへと引き揚げる日本の選手たち=台北で2024年9月8日、長宗拓弥撮影
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野球・U18(18歳以下)アジア選手権決勝(8日・台北)

●日本1―6台湾○

 日本は台湾より3本上回る10安打を放ちながら、わずか1得点。再三の好機を作りながらもあと一本が出ず、流れをつかみ損ねた。「これだけ打ったのに勝たすことができなかった。監督がだめです」。小倉全由(まさよし)監督は敗戦の責任を全て受け止めた。

 反撃ムードがしぼんだ。2点を追う五回、3連打で1死満塁の好機を迎えた。打席は一回に先制の適時打を放った4番・石塚裕惺(埼玉・花咲徳栄)。しかし、2球で追い込まれ、ファウルで粘るも最後は6球目の外角低めに来た152キロの直球を打たされ、遊ゴロ併殺に倒れた。日本は何度も得点圏に走者を置いたが、最後まで本塁が遠かった。

 150キロ超の直球を投げ込む台湾投手陣。石塚は「高校野球では対戦経験のないようなパワー投手だった」と振り返った。2次リーグで対戦した時も勝ちはしたがわずか1安打で、奪った得点はスクイズの1点のみ。決勝ではセンター返しを中心にコンパクトなスイングで対応したが、またしても1点どまりだった。

 今大会は韓国には1点も奪えずに敗れ、台湾とは2戦で2得点。木製バットでの得点力不足は解消されなかった。決勝で3安打を放ち、打率6割超で大会首位打者に輝いた2番の浜本遥大(はると)=広島・広陵=は「韓国や台湾は個々の力に頼る野球で、連係プレーは得意ではない印象だった。足を絡めるなどもっと仕掛けていくべきだと思う」と話す。

 アジアのパワー系投手をいかに攻略していくのか。連覇を目指す来年のワールドカップ(W杯)に向けて課題を残した。【台北・長宗拓弥】

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