19日の準々決勝で鹿児島代表の神村学園と対戦した島根代表の大社。地元・島根県出雲市の商業施設で開催されたパブリックビューイングでは、市民ら約400人(主催者発表)が熱い声援を送った。試合は2―8で敗れたが、これまで全国の強豪校を次々と破ってきた地元の県立高校の快進撃に、試合後の会場は温かい拍手で包まれた。
試合は中盤まで一進一退の攻防が続いた。友人と訪れた会社員の藤原佳奈さん(29)は「馬庭(優太)投手がすごく落ち着いていて、抑えてくれてすごい」と興奮気味に語った。家族と試合を見守っていた会社員の新野健一さん(27)も「島根大会から大社の試合を見ているが、信じられない勝ち上がり方だった」と力を込めた。
終盤は神村学園に突き放されたが、大社がストライクやアウトをとるたびに拍手が起きた。九回裏に最後の打者が併殺打に倒れると、会場からは落胆の声が聞こえたが、すぐに大きな拍手に変わり、なかなかやまなかった。都築晴美さん(86)は「負けてしまったけど、ここまで来られたのは素晴らしいこと。選手たちはすごく良い表情をしていた。島根が沸いた夏だった」と話していた。
大社によると、学校側が準備した阪神甲子園球場のアルプス席の応援チケット2800枚もすべて配布。93年ぶりの8強に、地元は大いに盛り上がった。【松原隼斗】
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