7月30日の体操男子団体で金メダルを獲得した岡山市出身の岡慎之助選手(20)は8月1日未明に決勝が始まる個人総合で2つ目のメダルを狙います。安定した演技でパリで躍動する岡選手の原点を取材しました。
30日の体操男子団体決勝。出場した4つ全ての種目で14点以上の高得点をマークし日本の2大会ぶりの金メダルに貢献した岡慎之助選手。その安定感のある演技の原点は岡山にありました。
(中西源太記者)
「岡選手が15歳まで所属していた岡山市のおかやまジュニア体操スクールです」
三宅裕二コーチは岡選手が小学生の時から指導していました。
(おかやまジュニア体操スクール 三宅裕二コーチ)
「手足が長いわけではなかった。コロコロした子供だった」
(12歳当時の岡慎之助選手)
「曽根小学校6年生の、おかやまジュニア体操スクールの岡慎之助です」
まだあどけなさが残る12歳の岡選手。当時、身長134センチと小柄でしたが、14歳以下のジュニアの国際大会で初出場初優勝という偉業を成し遂げました。
跳馬では同世代で出来る人がほとんどいなかったという空中2回ひねりを成功させるなど難しい技に果敢に挑戦し、岡山で地道な努力を重ねていました。
(おかやまジュニア体操スクール 三宅裕二コーチ)
「いい経験になったので とても満足している。個人で勝ったことがない人に勝ててうれしい」
(おかやまジュニア体操スクール 三宅裕二コーチ)
「(練習に)取り組む姿勢がまじめで、1つのことをずっとやり続けるのでこっちも本気になる。そうなると(練習)時間がまだまだまだと続いてしまう。慎之助選手が私を引っぱってくれた」
15歳の時に岡山を離れ、徳州会体操クラブの門をたたきました。持ち味の美しい技に磨きをかけ、2019年に世界ジュニア選手権優勝した岡選手でしたが、大きな試練に直面します。2年前に右ひざの靭帯を断裂、全治約10カ月の大ケガです。
(おかやまジュニア体操スクール 三宅裕二コーチ)
「(Q:当時、連絡はあった?)今まで無我夢中に自分のことしか考えずにやってきたことが他の人の演技を見て、本を読む時間ができて学びがいっぱいあった(と言っていた)。そこでオリンピックがはっきりと見えてきた」
しかし、最後まであきらない性格が自分の武器と語る岡選手。リハビリ期間中に日本人が不得意とするつり輪を強化し、全ての種目で安定した演技が披露できる力をつけ、2つ目のメダルを狙う個人総合では現在2位につけています。
(おかやまジュニア体操スクール 三宅裕二コーチ)
「慎之助選手がどれだけ日本のため世界のために体操を見せて、目に焼き付くような演技をしてもらいたい」
(12歳当時の岡慎之助選手)
「つり輪の力技、着地の粘り、つま先やひざをきれいにすることを目標にしている」
当時から目標としていたオリンピックの舞台で、今まさに、夢に向かって突き進んでいる岡選手。個人総合の決勝は8月1日未明から始まります。
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