角田夏実選手の金メダルが決まり、喜ぶ市民=八千代市で

 「おめでとう、角田選手」-。パリ五輪の柔道女子48キロ級で金メダルに輝いた角田夏実選手(31)。出身地である千葉県八千代市では、市が2会場でパブリックビューイング(PV)を開催。市民会館では角田選手の名前入りスティックバルーンを手にした市民が声援を送り、優勝決定とともになどの歓声が上がった。  角田選手は市内の小中学校と県立八千代高校を卒業。世界選手権で2021年から3連覇するなど、多くの国際大会で優勝を重ねている。五輪は初出場だったが、今回のパリ大会では日本勢で第1号のメダリストとなった。  27日午後4時半から始まった市民会館のPVでは、出身校である八千代高の「和太鼓芸能集団鼓組(こぐみ)」の2年生11人による演奏で幕開け。角田選手は1回戦から一本勝ちで駒を進め、準々決勝の相手は地元フランス人選手。23年の世界選手権で角田選手が金、その選手が銀メダルを獲得し、会場に詰めかけた市民の間からは「事実上の決勝戦」との声が上がった。  その角田選手は得意技のともえ投げで一本勝ち。幼い頃から角田選手を知る市柔道協会の立石梅夫理事長は「切れ味抜群のともえ投げ。相手がこの技を警戒する中で決めたのは見事。金メダルを獲得できるだろう」と見通した。決勝も制し、立石さんはその場で「やったね。おめでとう」などと角田選手にメールを送った。  八千代高柔道部の新井優菜主将(3年)も「なかなか(技で)投げきれない、決め切れないことがあっても、最後は自分の技で勝ちきるのはすごい。かっこいい」と先輩の偉業を祝福。  「柔道着姿と普段着とでは、全くの別人。普段着では普通の女性だが、柔道着を羽織ると、きりりとする」と話していた服部友則市長。二つのPV会場を行き来して角田選手に声援を送った。28日午前1時ごろに金メダルが決まると市民会館のステージに立ち、「20万八千代市民の声援がパリに届いた」。詰めかけた約300人の市民と共に世界の頂点を喜び合った。(保母哲) 

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