メジャーリーグのオールスターゲームは日本時間17日、アメリカ・テキサス州のグローブライフ・フィールドで行われ、ドジャースの大谷翔平選手がオールスター初ホームランを放ちました。元メジャーリーガー・五十嵐亮太さんが、大谷選手のオールスターでの活躍とシーズン後半戦の展望について解説します。
■大谷“柵越え”球宴弾 どれだけスゴい?
五十嵐さんが解説 この記事の写真(Q.大谷選手は3回表の第2打席で、2ボールからの3球目を捉え、オールスター初ホームランを放ちました)
五十嵐さん「完璧でしたね。オールスター前から状態が良かったので、その流れのままオールスターに入れた感じですね。ボール球をしっかり見極めて、狙ったところを完璧に捉えました」
(Q.このオールスターで打ったホームランは、いつもより特別だと思っていいですか?)
五十嵐さん「そうですね、当然やはり大谷選手もすごい選手なんですけど、ここに集まっている選手はリーグを代表する選手ばかりです。今日投げた投手もスピードが速く、前半戦でしっかり結果を残してきたので、この投手から打つのは大谷選手にとっても自信につながるいいホームランだと思います」
(Q.今日のホームランは技術的に見て、どんなところが優れていましたか?)
五十嵐さん「やはりボールの見極めと、ここぞというところですね。2ボールからホームランを打ちましたが、ピッチャーはフォアボールを出したくないという心理が働くので、ストライクが来るだろうというところを見逃さずに、確実に捉えたというところです」
「ただ、芯ではなかったです。バットの先っぽだったのに、角度が良かったというのと大谷選手の力があったので、それでも届いてしまう」
(Q.打った瞬間はホームランという感じでしたが、芯ではなかった?)
五十嵐さん「芯ではなかった。大谷選手はやはり力があるなと、このオールスターでも証明しましたね」 大谷 MLB球宴で初ホームラン
(Q.オールスターというと「祭典」「お祭り」というイメージがありますが、それでもやはり真剣勝負でしたか?)
五十嵐さん「真剣勝負でした。今日は特に投手もインコースにきっちり投げてましたし、自分の長所を全面に出している投手が多かったです。選手は球場に入ると、結果を残したいし、代表として来ているので、大谷選手との対戦では自分が抑えて、勝ったということを証明したいので、そこから大谷選手が打ったのは大きいと思います」
(Q.オールスターで活躍することによって、今後にもつながりますか?)
五十嵐さん「いい形でオールスターを終えることによって、後半戦にもつながると思います。そういった意味でも、大谷選手はホームランといういい形で前半戦を終えられたのではないかと思います」
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■「40本塁打・40盗塁」MLB史上5人のみ…■「40本塁打・40盗塁」MLB史上5人のみ…
ナ・リーグ個人成績(Q.シーズン後半の展望についても伺っていきます。まず気になるのが三冠王です。前半戦終了時点での大谷選手の成績は、打率.316(ナ・リーグ2位)、29本塁打(リーグ1位)、69打点(リーグ3位)。いずれも首位に立てば三冠王となるわけですが、ズバリ三冠王の可能性はどうでしょうか?)
五十嵐さん「可能性は高いと思います。打率もこのまま維持できそうです。何が難しいかと言えば、打点が難しいですね」
(Q.1位のオズナ選手(ブレーブス)と8打点離れています)
五十嵐さん「何が難しいかというと、今、大谷選手が1番を打っています。1番を打っていると、自分が打席に入る前にランナーがいないので、返すことができない。ベッツ選手が戻ってきたら2番に戻るので、その打点の可能性も上がるというところですね。だから三冠王を取るためには、前後のバッターが非常に大事になります。打線が本来の形を戻した時、より可能性が高くなると思います」 三冠王の可能性は?
(Q.そして、もう一つ気になるのが「トリプルスリー」です。大谷選手は打率.316と3割を超えています。そして、「30本塁打・30盗塁」という数字を超えたら、トリプルスリー達成となりますが、こちらの可能性については?)
五十嵐さん「これは、ほぼ行くんじゃないかなと思います。トリプルスリーを達成するのもすごいことですけど、今のペースで行けば普通に30盗塁いくでしょう。30本塁打も7月中に打つのではないでしょうか。あとはどのくらい打率をキープできるかですが、可能性は非常に高いと思います」
(Q.盗塁はどれくらいまで伸びそうですか?)
五十嵐さん「僕は30盗塁、できれば40盗塁行ってほしいです。今のところ、月に5個とか6個のペースで行っているので、40盗塁には届かないかもしれませんが、今月5個もし盗塁できれば、40-40(40本塁打・40盗塁)も狙える数字に入って来るかなと思います」
(Q.40-40の可能性は?)
五十嵐さん「あります。40-40は大谷選手の状態が良くなればなるほど、その可能性は高くなっていきます」
(Q.さらに欲張ると、三冠王と40-40を同時に達成する可能性も?)
五十嵐さん「これは本当にすごいことです。40-40も過去5人しかいないより難しい記録です。大谷選手はやはりここまで驚きの成績を残してきたので、今年もやってくれそうな気がします」
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年7月17日放送)
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