中学生2人が殺傷された事件で逮捕された容疑者宅を調べる福岡県警の捜査員=北九州市小倉南区で2024年12月19日午後3時41分、平川義之撮影

 北九州市小倉南区のファストフード店で14日夜、中学3年の男女2人が刃物のようなもので殺傷された事件で、福岡県警は19日、現場から約1キロ離れた同区長尾2に住む無職、平原(ひらばる)政徳容疑者(43)を男子生徒(15)に対する殺人未遂容疑で逮捕した。

「奇声を発している」と苦情

 「確かにその行為をしました」。福岡県警の調べにそう言って、容疑を認めたという平原容疑者はどんな人物なのか。

 県警によると、平原容疑者は住宅街の一角にある木造2階建ての民家で1人暮らし。県警には、今年5月と10月に「奇声を発している」などと騒音に関する苦情が寄せられていた。

 近くに住む男性(74)によると、平原容疑者宅からは今年に入って月に数回、早いときは朝6時半から爆竹の音が聞こえた。火を付けた爆竹を窓から投げていたとみられる。拡声器を通した叫び声が聞こえたほか、車で軍歌のような音楽を大音量で流していたという。

 別の住民の女性によると、かつては別の家人の姿もあったが、最近は目にしなくなったという。女性は「元々きれいな家だったのに最近は網戸も破れ、人が住んでいるのか分からない様子だった」と語る。

 平原容疑者の子ども時代を知る男性によると、平原容疑者の父親はガソリンスタンドを経営していたという。きょうだいの中でも平原容疑者はおとなしかったといい、男性は「事件と結びつかない。しばらく会っていなかった間に、彼に何があったのか」と驚きを隠さない。【成松秋穂、日向米華、池田真由香】

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