黒のスーツに白のワイシャツを身に付け、名古屋地裁から出てきた黒いマスク姿の男。
新宿・歌舞伎町の元ホスト「狼谷歩」こと田中裕志被告(27)です。
その田中被告と関わったのが、相手に恋愛感情を抱かせ複数の男から2億円以上だまし取ったとされる“頂き女子りりちゃん”こと渡辺真衣被告(26)です。
田中被告は、渡辺被告がだまし取った金と知りながら、ホストクラブの飲食代として合わせて3850万円を受け取った罪などに問われています。
起訴内容を認めている田中被告に対し、検察側は渡辺被告が依存していることなどを利用して詐欺行為を助長したなどと指摘していました。
そして迎えた7日の判決公判。
法廷では田中被告が弁護士と顔を寄せ合い言葉を交わす様子も見られました。
裁判長:
最後に言っておきたいことがあったら言ってください。
田中被告:
特には。
裁判長:
特にないということでしょうか?
田中被告:
はい。
判決で名古屋地裁は、「自身の売り上げをあげてホストクラブ内の立場を上げるため犯罪収益の受け取りを繰り返していたのは、身勝手かつ利欲的な犯行」と指摘。
その一方、「事実を認め、反省の態度を示している」などとして、懲役3年・執行猶予5年などとする判決を言い渡しました。
判決が読み上げられている間、田中被告は微動だにせず真っすぐ前を向いていました。
裁判所から出た際は、記者の問いかけには応じることなく裁判所をあとにしました。
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