鳥取県の大山で14日、4人の登山者が相次いで遭難し、いずれも防災ヘリコプターで救助される事案が相次ぎました。4人の登山者は命に別状はありませんでしたが、警察は体調管理や安全管理を呼びかけています。

14日の大山で発生した最初の遭難は午前9時頃で、夏山登山道4合目付近で、広島県呉市の81歳の女性が夫とともに登山中、前を登っていた夫が足を滑らせたのを受け止めようとして転倒。右股関節を痛め、身動きが取れなりました。付近でパトロール中だった大山山岳医療部会員が119番通報し、鳥取県の消防防災ヘリコプターで救助されました。

2件目は午後1時頃で、鳥取市の63歳女性が登山中に左足首をひねって痛め、ユートピア避難小屋付近で自力での下山が出来なくなったため、一緒にいた夫が警察に通報。鳥取県の消防防災ヘリコプターで救助されました。

3件目は午後2時頃で、大阪府豊中市の86歳の男性が、山頂からの下山中に目まいや足の不調を訴えていたところ、夏山登山道7合目から8合目の間でパトロール中の大山山岳医療部会員から応急処置を受けました。そして通りかかった消防職員が119番通報し、鳥取県の消防防災ヘリコプターで救助されました。

そして4件目は午後3時過ぎで、神奈川県小田原市の21歳女性が、家族3人で登山をしていましたが、途中から「辛い」と訴え、その後下山中に動けなくなったため、家族が119番通報。岡山県の消防防災ヘリコプターで救助されました。

鳥取県の大山周辺では13日から14日にかけておおむね晴れていて、多くの登山客が訪れていたということで、対応にあたった琴浦大山警察署では、少なくとも過去3年間に1日に4件もの救助事案が発生したことはなかったとしています。

いずれの事案でも、警察6人と消防7人の救助隊が出動。4件中3件で鳥取県消防防災ヘリコプター、1件で岡山県消防防災ヘリコプターが救助活動にあたりました。岡山県の防災ヘリは、鳥取県の防災ヘリが対応中だったため応援要請されたものです。
警察は、今回の一連の遭難事案を受け、またこれから紅葉シーズンも迎える中、秋は天気が変化しやすく、日没時間も早いことから、登山の際の十分な準備と計画、体調管理の重要性を改めて呼びかけています。また万が一の事態に備え、登山届の提出も呼びかけています。

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