原爆慰霊碑を訪れる人たち=広島市中区の平和記念公園で2024年10月11日午後6時45分、中村清雅撮影

 広島市中区の平和記念公園を訪れていた人たちはノーベル平和賞の一報を歓迎し、「核兵器廃絶につながってほしい」との声が上がった。

 公園内に原爆資料館があり、2023年度の入館者数は198万1782人で過去最多を更新した。外国人の入館者数は全体の3割を超えている。

 この日は「過ちは繰返しませぬから」と刻まれた原爆死没者慰霊碑の前で、静かに手を合わせる人の姿があった。午後7時に閉館する原爆資料館の見学を終えたばかりで、一報を知らなかった国内外の観光客らも少なくなかった。

 川崎市から家族で観光に来ていた主婦の小泉隆子さん(60)は記者から平和賞の知らせを聞き、「原爆資料館を見学して重い気持ちになっていたので、ニュースにはびっくりした。被爆者の人たちの思いが世界に届き、二度と戦争被爆国が出ないようにしてほしい」と話した。

 千葉県松戸市から来ていた会社員の成沢良樹さん(33)は「ウクライナやガザで戦争が続いているなかで良いニュースだと思う。世界の市民が関心を持ち、核兵器を他国への脅しに使うのではなく、廃絶する流れに変わってほしい」と語った。【中村清雅】

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