広島市の松井一実市長=竹内幹撮影

 日本原水爆被害者団体協議会のノーベル平和賞受賞を受け、広島市の松井一実市長は11日夜、広島市内で報道陣の取材に応じ、「被爆地・広島を代表し、心からお祝いを申し上げたい。今の世界情勢を良い方向に向かわせるための大きなきっかけになればと思う」と期待を寄せた。

 被爆2世の松井市長は「被爆者は、自分が遭った被害が後世に起こることがないように願っている。憎しみや悲しみを乗り越えて、全人類共通で対処していこうという訴えがようやく認知された」と喜んだ。

 被爆地は来年、米軍による原爆投下から80年を迎えるが、世界は今なお核の脅威にさらされる。松井市長は「大勢の原爆死没者の思いが少し世界に届くことになったと思う。本当に大変だったが、良い光がみなさんに差しているのではないか」と述べた。【根本佳奈】

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