日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞を受け、核兵器廃絶に向けて活動する一般社団法人「かたわら」代表理事の高橋悠太さん(24)=横浜市=は「これまで頑張ってこられた方々の顔が思い浮かび、胸がいっぱいになった。来年は核兵器禁止条約の締約国会議もあり、追い風になるのではないか」と話した。
中学、高校時代を広島で過ごした高橋さんは、日本被団協の代表委員で96歳で亡くなった坪井直(すなお)さんと中学生の頃に出会い、証言を聞き取って冊子にまとめた。その際、坪井さんに平和賞について話題を振ると、「ノーベル平和賞より核廃絶だ」と言われたという。高橋さんは受賞のニュースを知り、坪井さんたちが広島の原爆ドーム前で署名活動に取り組んでいる姿を思い出したといい、「受賞決定はうれしいけれど、世界情勢は喜べるような状況ではない。次の世代が頑張る番だと思う。受賞が警鐘を鳴らすことになれば」と話した。【椋田佳代】
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