東京電力は24日、福島第1原発で停電があり、処理水の海洋放出が停止したと発表した。その直後には、掘削作業をしていた作業員1人がけがをした。東電によると、掘削作業で電気ケーブルが損傷し、停電が起きたとみられる。放出再開のめどは立っていない。
東電によると、24日午前10時43分ごろ、所内に電気を供給する1系統が停止し、処理水放出設備が停止した。午前10時47分ごろには、大型機器点検建屋の西側屋外で掘削作業をしていた協力会社の作業員1人がけがをした。作業員に汚染はなく、負傷時に意識はあった。掘削作業の現場は電気ケーブルのある場所に近いという。
東電によると、原子炉注水設備や使用済み燃料プール冷却設備などの他の設備は運転を続けている。モニタリングポストなどに有意な変動は確認されていない。
福島第1原発では、処理水放出を巡って国際原子力機関(IAEA)の調査団が23日から2回目の安全性の検証を始めたばかり。【木許はるみ】
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