お盆に続く3連休の中、日本列島に接近している台風5号は、12日午前中に東北地方に上陸する見込みです。

気象庁は青森県、岩手県、宮城県で11日夜から12日午前中にかけて線状降水帯が発生する可能性があるとして、警戒を呼び掛けています。

岩手・久慈市に設置されているFNNの情報カメラが捉えた午後4時過ぎの映像です。
雨粒がレンズに当たっています。

台風の接近に伴い、久慈市内では午後4時半までの24時間に、すでに184.5mmの雨が降っています。

本州の東の海上を、勢力を維持したまま時速10kmのゆっくりとしたスピードで北西に進んでいる台風5号。

この後、進路を西寄りに変え、12日午前に東北地方に最も接近し、上陸する見通しです。

気象庁は岩手県、宮城県、青森県の3県に11日夜から12日午前中にかけて線状降水帯が発生する恐れがあるとして、警戒を呼び掛けました。

青森・八戸市の白浜海岸では高い波が確認され、激しく荒れていました。
海水浴場に人の姿はなく、砂浜にいたのはたくさんのカモメでした。

景勝地として知られる種差海岸に観光に来ていた家族は、「仏ヶ浦の観光船に乗ろうと思ったんですけど、たぶん無理でしょう」「しょうがないですね。どこか温泉でも探してそこに」と話しました。

宮城・石巻市の漁港では、高波の被害を受けないよう船を岸壁に固定する作業が行われていました。

漁師は「私らだけじゃなくて石巻には多くの養殖業者もいますので、大きな影響が出なければ良いなと心配しています」と話しました。

岩手県内を走る三陸鉄道は11日午後から全線で運転を取りやめました。
12日は終日運休するということです。

岩手・大槌町では10日夜、避難所が開設され、午後4時時点ですでに78人が避難しています。

避難者は「大きい川があって、間に小さい川があって、いつも雨が降ると多くなることがあるので怖いなと思って避難しました」と明かしました。

お盆休みを直撃する恐れがある台風5号。
予定の変更を余儀なくされた人も出ています。

東京駅では東北へ向かう人でホームがあふれ、中には台風5号の影響で帰省の予定を早めた人もいます。

岩手へ行く人は、「本当は明日行く予定だったんですけど台風が来るってなって、赤ちゃんがいるので、新幹線の中で足止めをくらったら大変なので、日付をずらしてきょう来ました」と話しました。

さらに、宮城へ行く予定の人は、「天気が悪そうなのでちょっと心配なんですけど、海にも行く予定なので」と心配そうに話していました。

東北地方の太平洋側では、12日夕方までの24時間に多いところで300mmの雨が降ると予想されています。

これは平年の8月、1カ月分を大きく超えるような雨量で、土砂災害や河川の氾濫などに警戒が必要です。

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