気象庁=東京都港区虎ノ門3で、黒川晋史撮影

 気象庁は9日、南海トラフ地震が想定される震源域での地震活動について状況を伝える「解説情報」を発表した。宮崎県で最大震度6弱を観測した8日の地震以降、9日午後2時までに震度1以上の地震は13回に上っている。気象庁は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を出しており、発生1週間後の15日まで、備えを再確認するよう改めて求めた。

 気象庁によると13回の地震は、震度3が1回▽震度2が4回▽震度1が8回――。いずれも今回の地震が起きた日向灘周辺で発生し、「通常よりも活発な地震活動」(担当者)という。

 政府は事前避難は呼びかけていないが、津波がすぐ到達する地域などでは、必要に応じて自主的に避難を検討するよう求めている。気象庁の担当者は、対象となっている29都府県707市町村の住民やその地域への旅行者に対し「緊急地震速報や津波警報をすぐ受け取れるようスマートフォンやラジオを使ってほしい」と呼びかけた。

 解説情報は15日まで毎日1回、午後3時半ごろに気象庁が発表し、南海トラフ地震の想定域での地震活動について公表する。

 8日の地震の震源は日向灘の深さ31キロ、マグニチュード(M)7・1だった。津波は宮崎港50センチ、土佐清水(高知県)20センチなどを観測した。【安藤いく子】

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