大雨被害を受けた秋田県由利本荘市で30日から災害ボランティアの活動が始まり、今後ほかの地域でも活動が予定されている。自然災害が発生した際、助けになることの一つが災害ボランティア。生活再建の大きな力になる。

今回の大雨では、秋田県内の11市町村で浸水などの被害が出た。由利本荘市では子吉川など3つの河川が氾濫。周辺の住宅は腰の高さまで浸水したところもあり、住民が連日片付け作業に追われている。

自然災害が発生した際、住宅の片付け作業など復旧の力となるのが「災害ボランティア」だ。30日から由利本荘市ではボランティアの活動が、にかほ市では受け付けが始まった。

にかほ市では活動開始に向け、29日から市の社会福祉協議会の職員などが、被害の状況やどのような支援が必要か確認している。

調査に協力している一人が日本赤十字秋田短期大学の及川真一さんだ。これまで様々な自然災害で支援活動を経験している。

及川さんは「去年の豪雨災害から1年が過ぎたときに、災害が発生してしまった。まずは全貌を確認中で、そこから長期戦になると思う。にかほ市では、市・市社協・住民が結構情報を共有していて、『床材を剥がして乾燥だよね』など、去年の雨の情報を知っていて対応している家が何軒かあった。そういった意味では教訓は生かされているのではないか」と話す。

住民はこれまでの災害の教訓を生かそうと奮闘しているが、生活再建はこれから。できるだけ早く対応するためには多くの人手が必要だ。

では、ボランティアに参加するにはどのような手順を踏めばよいのだろうか。

及川さんは「全員が現場に来て何か活動することが、すべての災害ボランティアではない。できること、タイミングが必ずある」と話す。そして「泥かきとか家財道具出しが災害ボランティアだと思っている人が多いと思うが、パソコンの入力やボランティアセンターの受け付け業務を担当するなど、力がなくてもできることは必ずある」という。

その上で及川さんは、災害ボランティアセンターが立ち上がったら、まずはその地域の社会福祉協議会のホームページを見て、情報を確認するよう促す。

由利本荘市・にかほ市ともに、ボランティアの対象は市内に住む個人・団体だ。活動時間は、午前は9時半から正午まで、午後は1時半から4時まで。

対象に合致して「ニーズに応えることができる」という人は、ホームページから簡単な設問に答えることで参加登録をすることができる。

事前の準備として「参加登録」はもちろん、必ず「ボランティア保険」に加入しよう。

保険には当日でも入れるが、当日はボランティアセンターが混乱する可能性もあるため、事前登録をしておくとスムーズにいくという。

また、装備品に関して、及川さんは「足元に気を付けてほしい」と話し、踏み抜き防止ソールや安全靴を持っていくことを勧めている。

あとは熱中症対策だ。

「災害ボランティアセンターで持ち物も紹介しているので、それをしっかり確認してもらいたい」と及川さんは呼びかけている。

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