埼玉・川口市で5月29日にタクシー運転手が銃撃された事件で、逮捕された容疑者を知る人々から証言を得た。川口市内の飲食店街では羽振りのいい人物として知られた一方、近年は数千万円の詐欺被害に遭ったという話もあり、困窮していた様子がうかがえた。
「胃がんであまり食べられない…マッコリしか飲まない」
報道陣のカメラを見つけたのか、一瞬こちらを向き、顔をしかめたまま、車に乗り込んだ男。
この記事の画像(13枚)埼玉県川口市でタクシー運転手が銃撃された事件で、逮捕された瀬川好一(せがわ・よしいち)容疑者(68)。瀬川容疑者は犯行後、一度現場近くにある自宅に戻ると、着替えて逃走したことが分かっている。
事件後、現場付近の防犯カメラが捉えた、瀬川容疑者の映像では、時折振り返り、後ろを気にする様子も見せていた。
その後、公開手配されると、逃亡していた福島県で「やばい。ニュースで顔が出た。帰らなければ」などと知人女性に話し、1万円を借りた瀬川容疑者は、「瀬川です。これから行きますから」と自ら警察に連絡し、5月31日、新幹線で大宮駅に戻ったところを確保された。
容疑者を知る人物は、番組の独自取材に対してこう話した。
瀬川容疑者を知る人:
本当にいい男だよ。優しいし。
ーー羽振りは良かった?
瀬川容疑者を知る人:
うん。本当いっぱい(使う)。
ーー仕事は?
瀬川容疑者を知る人:
ゴミ回収。社長さんと聞いた。
頻繁に訪れていた川口市内の飲食店街では、こんな呼び名があったという。
瀬川容疑者を知る人:
マッコリオッパ(お兄さん)。
胃がんであまり食べられないで、マッコリしか飲まない。
詐欺被害に遭い数千万円失ったか
20年来の付き合いで、瀬川容疑者から「アニキ」と慕われていたという男性は、「飲むときは1日2~3軒回る。楽しくみんなで飲むときは『じゃあ一杯飲んで』ってあげるんだよ、自分のお酒を」と話す。
男性によると、瀬川容疑者は数年前までは会社を経営し、羽振りも良かったという。お酒が入ると、けんかっ早くなる一面もあったそうだ。
瀬川容疑者の20年来の知人男性:
お酒を飲むときは、相手が文句を言わなかったら、楽しく飲んでる。相手がなんかやったら、けんかはすぐやる、それはある。
だが、約1年前に会った際、瀬川容疑者に変化が見られた。
瀬川容疑者の20年来の知人男性:
ちょっと詐欺師みたいな、あの人がお金を(返して)くれないみたいな。そんな話を。
経営していた会社をたたんだ後、詐欺の被害に遭い、数千万円にも上るお金を失ったというのだ。
瀬川容疑者の20年来の知人男性:
自分でも年とっててお金が要るの、あそこに貸してて。(返して)もらえないんだったら大変でしょ。たぶん自分の財産全部、会社やめて残ったお金を貸したんじゃない。
最近は金に困っていたという瀬川容疑者だが、「金を奪おうと思ってはいなかったが、ピストルを撃ったことは間違いない」と供述。使用した拳銃については「捨てた」と話しており、警察による捜索が続いている。
(「Mr.サンデー」 6月2日放送より)
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