半導体製造装置の保守などを手掛けるTMH(大分市)は31日、東京証券取引所のグロース市場と福岡証券取引所のQボードから新規上場承認を受けたと発表した。12月4日に上場する。上場を通じて国際的な半導体ビジネスに知見がある人材の採用を強化する。
TMHは東芝出身の榎並大輔社長が2012年に設立。社員数は約40人で、半導体の大手企業や大学、研究所に対して製造装置の部品販売や保守などを手掛けてきた。大分・三重・茨城・岩手各県に拠点を持つほか、1月には熊本県菊池市に支店を開いた。同市は台湾積体電路製造(TSMC)の工場が建つ菊陽町に近く、営業を強化している。
TMHは上場に伴い3億7636万円を調達し、採用費用や人件費、システム開発費用などに充てる。半導体製造装置に関する知見や、語学力にたけた人材の採用を強化する。24年11月期の単独売上高は前期比4倍の62億円、税引き利益は同2倍の2億8600万円を見込んでいる。
福証が24年に新規上場を承認した企業は5社目。12月1日に大林組が上場廃止するため、TMHの上場後も福証全体の上場企業数は107社のままとなる。
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