西日本シティ銀行は12日、スタートアップに投資する総額30億円規模のファンドを立ち上げたと発表した。同行による全額出資で、存続期間は10年。2020年9月に設立したベンチャーファンドの第2弾で、従来は手掛けなかった創業初期(シード期)の企業への投資にも取り組む。

新設した「NCBベンチャー2号ファンド」は九州・沖縄や東京を中心に全国のスタートアップや第2創業企業に出資する。西日本シティ銀傘下のNCBベンチャーキャピタル(福岡市)が運用を担う。

第1弾のファンドではIT(情報技術)企業など36社に出資し、このほど4年間の投資期間を終えた。従来は経営が安定して上場も視野に入る「レイター期」を中心に投資していた。ファンド運営を通じて新興企業の発掘や支援の経験が蓄積されたことで、より高度な目利きが求められるシード期も手掛けることを決めた。

今夏にも第1弾の投資案件がまとまる見通しという。今後も新興企業のイベントや他のベンチャーキャピタル(VC)からの紹介などを通じて投資先企業を発掘する。

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