戦後の日本のアニメーション界をけん引した鯖江市出身のアニメーション作家・久里洋二さんが11月24日、老衰のため96歳で亡くなりました。「何事にも創造性が大事」と語っていた久里さん。地元・鯖江で培った感性が、生涯にわたって創作活動に生かされてきました。
日本のアニメーションのパイオニアとして多くの作品を残した久里洋二さん。1928年に鯖江市で生まれ、漫画家を目指して1950年に上京しました。
その後、海外で高い評価を得て戦後のアニメーション界をけん引してきました。「日本人離れしたセンス」と称されるカラフルな配色やユニークなキャラクターが特徴で、「ひょっこりひょうたん島」や「みんなのうた」などのアニメーションを手掛けたことでも広く知られています。
88歳当時の久里さん:
「この世にないものを書いている。奇想天外なアイディアっていうのは僕らの仕事。それが好きなんだよね」
その発想の源はふるさと・鯖江でした。
88歳当時の久里さん:
「子供のころのイメージが全部絵になっている。小さいとき絵ばっかり書いていた。鯖江にいなかったら絵描きになってないね。大切な故郷ですよ」
2010年から鯖江市まなべの館の名誉館長を務めてきた久里さんは、2015年には、地元の子供たちに直接描き方を指導することもありました。
「自分でものを作り出すというのは難しいね。創造性を持つようにしないとダメなんだよな」また、「(アニメーションを)好きになってもらいたい。若い人がこれから頑張ってほしい」とも話していました。
アニメーションの未来を次世代の若者に託して…。久里洋二さんは老衰のため11月24日に旅立ちました。96歳でした。
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