奈良市の唐招提寺で15日、仏像のほこりを払う年末恒例の「お身ぬぐい」があった。奈良時代創建の金堂では、本尊の盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)や薬師如来立像、千手観音立像(いずれも国宝)などを清めた。
午前9時に仏像から魂を抜く儀式として岡本元興(げんこう)長老らが読経した後、僧侶や職員計6人が作業を開始。参拝者が見守る中、長さ3メートルの竹ざおと和紙で作られた紙ばたきを振って丁寧にほこりを払った。岡本長老は「今年は能登半島地震に始まり、日向灘での地震や戦争と、落ち着かない1年だった。来年こそは平穏な1年になればいい」と手を合わせた。
同寺は毎年1月3日夜にある独自の行事「餅談義」でも知られ、年末には餅談義用の餅つきを予定している。【稲生陽】
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