将棋の第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)第6局が11、12の両日、鹿児島県指宿市で指され、藤井聡太竜王(22)が挑戦者の佐々木勇気八段(30)に106手で勝ち4勝2敗で防衛、4連覇を果たした。2023年秋に8冠全てを制覇した藤井竜王は、24年は叡王を失ったものの、残る7冠を防衛して一年を終えた。タイトル初挑戦の佐々木八段は圧勝する対局もあって善戦したが、栄冠には手が届かなかった。
第5局まで全て先手番を握った側が制した。本局で先手番の佐々木八段は相掛かりから用意の手順に進め、藤井竜王も研究済みとばかりに呼応してハイペースで進んだ。1日目の封じ手直前に佐々木八段が指した一手を境に形勢が藤井竜王に傾くと、2日目は藤井竜王が万全の態勢で押し切った。
終局後、藤井竜王は「本局も含めて後手番で苦戦をする将棋が多かった。佐々木八段にいろいろ工夫をされた。対応力をもっと磨いていかないといけない。なんとか防衛という結果を出すことができてよかった」と振り返った。
佐々木八段は「6局全部違う戦型を藤井竜王にぶつけ、研究や準備は大変だったがやりがいがあった。本局も含め、少ないチャンスをつかめなかった。藤井竜王と2日制で第6局まで戦えたことは勉強になった」と充実感を口にした。【丸山進】
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