京都・仁和寺で竜王戦第3局の対局に臨む佐々木八段=2024年10月26日、佐々木勇気八段提供
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 鹿児島県指宿市は将棋の第37期竜王戦七番勝負で藤井聡太竜王(22)に挑戦している佐々木勇気八段(30)を「指宿観光大使」に任命する。七番勝負で佐々木八段は現在、2勝3敗と追い込まれているが、11、12日に指宿市の指宿白水館である第6局で「逆王手」を目指す。市は近く委嘱式を行う。

 佐々木八段は2017年7月、デビュー以来無傷で公式戦29連勝中だった藤井棋士に初黒星をつけて注目を集めた。今年2月のNHK杯将棋トーナメントでも藤井棋士を破って初優勝している。

砂蒸し入浴写真をあしらった佐々木八段の名刺=指宿市提供
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 佐々木八段は将棋の対戦や解説のほか、プライベートでも指宿訪問を重ね、指宿白水館の砂むし温泉が大のお気に入りという。それを知った市が観光大使就任を依頼したところ、実現した。

 市は佐々木八段に指宿観光のPR役を期待し、早速、名刺を300枚用意した。裏面に刷り込まれた砂むしをエンジョイする佐々木八段の姿は本人の提供だ。「砂を掘って横たわり上から砂をかけ、湧き出す温泉熱を全身に浴びるユニークな入浴法で、天然のサウナとも言われています」との紹介文もあり、佐々木八段を通して魅力を広めてもらう。

 佐々木八段は就任を控え「観光大使のご縁に恵まれ、これからも将棋と砂むし温泉を通して指宿市を盛り上げることができたら」とコメントしている。【梅山崇】

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