相掛かりの力戦となった第82期名人戦七番勝負第2局から一夜明け、成田山門前に立つ藤井聡太名人=千葉県成田市で2024年4月25日午前8時55分、渡部直樹撮影
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 千葉県成田市の成田山新勝寺で23~24日指された第82期名人戦七番勝負の第2局(毎日新聞社、朝日新聞社主催)を制してから一夜明けた25日朝、藤井聡太名人(21)は主催社の取材で苦手のキノコ克服が道半ばであることを明かした。

 対局後の打ち上げで出されたマイタケへの着手をためらう様子を見せた藤井名人。記者にそのことを突っ込まれると「食べられないことはないが、前もって相当な覚悟が必要」とユーモアたっぷりに表現。続けて「シメジは相当厳しい。エノキやナメコは比較的食べやすいが、マイタケは大きいので大変」と詳しく解説した。盤上では対戦相手のさまざまな戦法に柔軟に対応している藤井名人だが、“膳上”の難敵には対応に苦慮している様子をうかがわせた。

 第2局がタイトル戦100局目(77勝17敗5千日手1持将棋)となった藤井名人は「もう100局とは知らなかったが、千日手が多かったと感じる」と振り返り、「次の100局をよりよい内容にできるように頑張りたい」と気を引き締めた。

 新勝寺では対局中の正午と午後6時に、僧侶がつく鐘の音が対局室内にも届いたが、「音が気になることはなかったし、お経も聞こえてきてお寺の対局だと実感した」と話した。【丸山進、新土居仁昌】

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