2023年 に49歳の若さで亡くなった福井市出身の女性が生前に書いた絵本を、県内の短期大学のゼミの学生がデジタル化し、坂井市内で上映会が行われました。「生きる素晴らしさを伝えたい」という岡本さんの意思が、デジタル技術によって伝え続けられます。
        
坂井市丸岡町で開かれた上映会。仁愛短期大学の学生によってデジタル化されたのは、2023年に49歳の若さで亡くなった福井市出身の女性・岡本明子さんが書いた絵本「もあのきもち」です。
  
岡本さんは小さいころから大病を患っていて、闘病生活を送りながら、仕事のかたわら本の出版や写真展の開催などの活動を続けていました。
 
絵本の主人公は鼻の短いゾウの「もあ」。水遊びなどの場面ごとにみんなとは違う「もあ」の気持ちを考えさせてくれます。「もあ」にしかできないこともある。だから「『もあ』は『もあ』のままでいいんだよ」と気づかせてくれる絵本です。
 
岡本さんと20年近く親交があり、今回のデジタル絵本の発起人である仁愛短期大学の辻岡和孝先生は「主に小児病棟にこのデジタルのコンテンツをデジタルサイネージという形で流してもらったりして、障害を持つ子供に元気になってもらえるような普及活動をしたい」と話します。
 
上映会に参加した岡本さんの友人は「いろんな人に見てもらえることで、岡本さんが願っていたことに一歩近づいたと思った」と話していました。
 
今後、さらにアニメーションなどの完成度を上げて、普及活動に努めたいとしています。

「生きていることの素晴らしさを伝えたい」という岡本さんの思いは、デジタル技術と有志らによって、これからも多くの人に伝え続けられていきます。
       

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