NHKの稲葉延雄会長は17日の定例記者会見で、管理職以外の業務職約5800人を対象に基本給を底上げするベースアップ(ベア)に踏み切った理由について、「労組側から労働生産性の向上に取り組む強い覚悟が示された」と説明した。
ベアは基本給を平均1・92%、月額6500円引き揚げる。一方、NHKは昨年10月からの受信料1割値下げで令和8年度まで赤字予算が続く見込みで、9年度に5770億円での収支均衡を目指し、1千億円規模の支出を削減する中期経営計画を発表している。
会見で稲葉会長は経営計画について「大幅な支出削減と、放送サービスの質と量の確保を維持するチャレンジングな計画」とし、「計画を実現するためには大幅な生産性の向上しかない」と表明。そのうえで、NHKの職員でつくる労働組合・日本放送労働組合(日放労)が決意を示したことを評価し、「計画達成に不可欠な生産性向上を期待できることが確かめられたので、先行する形で報いた」と述べた。
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