昨夏の都市対抗野球大会で力投するJR東日本東北の竹本祐瑛投手=東京ドームで2023年7月17日、玉城達郎撮影

 社会人野球の第54回JABA東北大会・仙台ターミナルビルが8日、開幕する。仙台市民球場と宮城県石巻市民球場で、計16チームが4組に分かれて総当たり戦を行う。各組1位が進む準決勝と決勝は、12日に仙台市民球場で行われる。

 4月のJABA静岡大会を制して日本選手権出場を決めたNTT東日本、昨夏の都市対抗準優勝のヤマハなど強豪が参戦する。地元東北勢5チームにとっては6月の都市対抗東北2次予選の行方を占う試金石となる。

 JR東日本東北はエース右腕、竹本祐瑛投手がチームを支える。3、4月のJABA大会では2年目左腕の鈴木翔也投手、新人右腕の谷村然投手ら若手も先発を経験し、飛躍が期待される。一方で打線は4月のJABA日立市長杯の3試合でわずか2得点。亜細亜大出身の新人、浦林祐佑内野手は3試合すべてで安打と存在感を示しただけに、鈴木聖歩外野手ら主軸の復調が鍵を握る。

昨夏の都市対抗野球大会で登板した七十七銀行の西舘洸希投手=東京ドームで2023年7月18日、宮武祐希撮影

 七十七銀行は、昨年4年ぶりの都市対抗出場の原動力となった右腕・西舘洸希投手が2年目を迎えた。弟勇陽投手はドラフト1位で巨人入り。今季初の主要JABA大会で、弟に負けじとチームをけん引したい。

 TDKはチームを支えた権田琉成投手がオリックス入りしたが、2年目右腕の佐藤亜蓮投手、31歳のベテラン右腕、小島康明投手ら投手陣の層は厚い。打線は主砲の深江大晟内野手の長打で勢いづけたい。日本製紙石巻は2015年に都市対抗本大会に導いた伊藤大造監督が7季ぶりに復帰し、手腕に期待が懸かる。

 好調のNTT東日本は2年目左腕、長久保滉成投手が静岡大会で計13回を無失点と好投し、最高殊勲選手賞を獲得した。青森県出身で東北での凱旋(がいせん)登板なるか。ヤマハは準優勝した静岡大会で投手陣の踏ん張りが目立った。持ち前の強力打線とかみ合えば頂点を狙える。

 優勝チームには、今秋に行われる日本選手権の出場権が与えられる。【牧野大輔】

東北大会出場チーム

 A組(JR東日本東北、JFE東日本、日本新薬、日本製鉄室蘭シャークス)B組(日本製紙石巻、NTT東日本、バイタルネット、JR北海道クラブ)C組(トヨタ自動車東日本、ENEOS、ヤマハ、IMF BANDITS富山)D組(TDK、日立製作所、七十七銀行、ミキハウス)

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