バレーボールのイタリア1部リーグ・セリエAのプレーオフ準決勝の第2、3戦が3、7の両日に行われ、石川祐希選手が所属するミラノ(レギュラーシーズン6位)は今季コパ・イタリア優勝のペルージャ(2位)に対し、ホームの第2戦をフルセットの末に制したが、アウェーの第3戦は1―3で落とした。通算1勝2敗となり、ペルージャに王手をかけられた。
準決勝は3戦先勝方式で、ミラノが決勝へ進むには、残る第4、5戦を連勝しなければならない。
石川選手は、第2戦でチーム2番目の19得点を挙げて勝利に貢献したが、第3戦では調子が上がらず、10得点にとどまった。
石川19得点で劇的勝利に貢献
3日の第2戦、ミラノは第1セット、終盤にカジースキ選手(ブルガリア)の3連続サービスエースで追いつき、ジュースに持ち込む。しかし、最後はペルージャにサービスエースを許し、25―27で先取された。
第2セット、中盤に相手のスパイクミスが続き、6連続得点で抜け出すと、終盤に石川選手が3本のスパイクを決め、25―21で逃げきった。
第3セット、中盤でペルージャにサーブとブロックでリードを奪われると、そのまま押し切られ、21―25で落とした。
第4セットはシーソーゲームでジュースへ。25―25から石川選手のスパイクとロセル選手(アルゼンチン)のブロックで連続得点を挙げ、27―25で取り返した。
最終第5セットも一進一退の展開となった。終盤にレゲルス選手(ベルギー)のサービスエースで追いつくと、再びジュースに。石川選手がコート外からのトスをバックアタックで豪快に決めてマッチポイントを握ると、ビテッリ選手(イタリア)のブロックが決まり、20―18で競り勝った。
62%のスパイク決定率をマークし、両チーム最多31得点を挙げたレゲルス選手がMVP(最優秀選手)に選ばれた。
石川選手はレゲルス選手に次いで、37本のスパイクを打ち、18本を決めた。難しい状況で2段トスを巧みに打ち抜くテクニックが光った。
第3戦は第2セットで暗転
7日の第3戦、ミラノは第1セット、安定したサーブレシーブから攻撃を展開してリズムに乗る。中盤に石川選手のバックアタックなどでリードすると、そのまま逃げ切り、25―20で先取した。
しかし、第2セットから流れが一転する。
序盤にペルージャの強烈なサーブとブロックで先行を許すと、中盤でさらに突き放され、18―25で取り返された。
第3セットも中盤以降、相手のブロックと堅守からの攻撃が機能して一方的な展開となり、13―25で落とした。
第4セット、序盤にスパイクを3連続でブロックされた石川選手が3―7の場面でベンチに下がった。代わったメルガレホ選手(キューバ)らが奮闘して一時は追いついたが、後半に再び相手のブロックとサーブなどで連続失点し、21―25で競り負けた。
ミラノはペルージャに14本のブロックポイントを与えた。スパイク決定率も第1セットは67%と高かったが、第2セット以降は低調で、最終的に43%まで下がった。
石川選手も調子が上がらず、25本のスパイクを打ち、決定は9本のみで、失点が2本、ブロックポイントが5本あった。
ペルージャとの準決勝第4戦は11日午後8時半(日本時間12日午前3時半)、ホームで行われる。【小林悠太】
石川選手の個人成績
プレーオフ準決勝第2戦
19得点(スパイク18、ブロック1)▽スパイク決定率49%▽サーブレシーブ(A+Bパス)35%
プレーオフ準決勝第3戦
10得点(スパイク9、サーブ1)▽スパイク決定率36%▽サーブレシーブ(A+Bパス)35%
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