公開練習で演技を確認する鍵山優真=愛知県豊田市で2024年11月29日、山崎一輝撮影

 12月5日に開幕するフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルを前に、男子の鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)が29日、愛知県豊田市の中京大アイスアリーナで練習を公開した。ファイナル初制覇を目指す鍵山選手は「ショートプログラム(SP)とフリーをノーミスでそろえられたことがしばらくない。今、持っている技術をすべて出し切りたい」と意気込みを見せた。

 今季のGPシリーズは第4戦NHK杯(東京)と第5戦フィンランド大会に出場。NHK杯はSPで自己ベストに迫る105・70点をマークし、フリーとの合計では300点を超え、2連覇を達成した。

 連戦となったフィンランド大会はSPこそ首位発進したが、フリーはジャンプのミスが相次ぎ、精彩を欠いた。SPの貯金で逃げ切り、2連勝でファイナル進出を決めたが、「今季一番悪い出来。自分の気持ちの弱さが前面に出た」と笑顔はなかった。

 この日はSP、フリーともに曲かけ練習を実施し、SPは2度ともすべてのジャンプを着氷。フリーは1回目の練習で4回転フリップが回転不足になるミスがあったが、2回目は4回転フリップ、続く4回転サルコウなどをきれいに着氷した。その後もフリーの序盤のジャンプを念入りに確認していた。

 ファイナルでは、昨季のファイナルと世界選手権を制したイリア・マリニン選手(米国)との直接対決となる。鍵山選手は「もちろん優勝も狙っているが、現状はマリニン選手に(勝つ)というより、GP2戦を通して自分に負けてきているので、とにかく自分自身との勝負だなと思う。まずはSP、フリーとも自分に勝つことが目標」と語った。【玉井滉大】

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