米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(30)が21日(日本時間22日)、今季のナショナル・リーグの最優秀選手(MVP)に選出された。昨季はアメリカン・リーグのエンゼルスでMVPに輝いており、2年連続3回目の受賞、指名打者(DH)専任でプレーした選手ではメジャー史上初の快挙となった。
両リーグでの受賞は、1961年にレッズ(ナ・リーグ)、66年にオリオールズ(ア・リーグ)でMVPを獲得したフランク・ロビンソン以来で58年ぶり2人目。MVPはレギュラーシーズンで最も活躍した選手に贈られる賞で、全米野球記者協会の会員30人の投票で選ばれ、今回も満票で受賞した。日本選手は2001年にマリナーズのイチロー選手が受賞している。
大谷選手はエンゼルスで過去2回、MVPを獲得している。21年は46本塁打を放ち、投手としては9勝(2敗)を挙げて受賞。23年は44本塁打で日本選手初の本塁打王になる一方、投手で10勝(5敗)し、いずれも投打「二刀流」での活躍が評価されての受賞だった。
だが、今季は昨年受けた右肘手術の影響で打者に専念して打率3割1分、54本塁打、130打点、59盗塁をマーク。リーグをまたいでの2年連続の本塁打王と、初の打点王のタイトル獲得に加え、メジャー史上初の「50―50(50本塁打、50盗塁)」も達成した。
また、ドジャースは今季、ナ西地区を制覇。大谷選手はメジャーで自身初のポストシーズン出場を果たすと、ドジャースは4年ぶりにワールドシリーズに進出。ワールドシリーズはヤンキースを破り、4年ぶり8回目の「世界一」となった。
日本球界では江夏豊(79年・広島、81年・日本ハム)、小笠原道大(06年・日本ハム、07年・巨人)の2人がセ・パ両リーグでのMVPを受賞している。
大リーグ専門局の番組内での取材に対し、大谷選手は「ドジャースの代表として受け取った賞。みんなでつかみ取ったものと思っている」と喜びを語った。【荻野公一】
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