千葉百音選手(左)と佐藤駿選手

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦中国杯は22~24日、中国・重慶で開かれる。シリーズ上位6人・組が進むファイナル争いは最終決戦を迎える。

男子、日本は佐藤選手のみ

 男子は、日本からは佐藤駿選手(エームサービス・明大)のみが出場。第2戦スケートカナダではフリーでミスこそ出たものの、2位を確保しファイナルへ望みをつないだ。カナダから帰国して5日後には強行日程ながらも地元のローカル大会に出場し、4回転ルッツをはじめフリーの感触を確認した。

 今大会で2位以上なら自力でのファイナル出場が決定。3位でも合計262・25点以上なら他選手の成績にかかわらず、2季ぶりのファイナル切符をつかむ。佐藤選手は9月の国際大会で自己ベストとなる285・88点をマークしており、GP初勝利も狙う。

 ライバルは昨季の世界選手権3位、アダム・シアオイムファ選手(フランス)だ。第3戦フランス大会ではショートプログラム(SP)8位と出遅れ、フリーで巻き返して優勝したが合計246・58点と不本意な成績に終わった。約2週間でどこまで修正を図ってきたかに注目が集まる。また、第3戦4位ながら、史上初となるトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と4回転トーループの連続ジャンプを成功させたミハイル・シャイドロフ選手(カザフスタン)も出場する。

女子の見どころ

 女子は、第3戦を制したアンバー・グレン選手(米国)に日本勢が挑む構図。第4戦NHK杯2位で自身初のGP表彰台に上がった千葉百音選手(木下アカデミー)、第1戦スケートアメリカ2位の渡辺倫果選手(三和建装・法大)、第3戦3位の住吉りをん選手(オリエンタルバイオ・明大)が出場する。

 千葉選手は第4戦、SPで自己ベストを更新するなど安定した滑りを見せた。合計得点は今季の日本シニア女子で2番目となる212・54点を記録しており、優勝争いも期待できる。渡辺選手は第1戦で回避した3回転半ジャンプの出来が鍵を握りそう。住吉選手はフリーで大技の4回転トーループを成功させて優勝戦線に残りたい。昨季世界選手権銅メダルで第3戦4位の金采衍選手(韓国)も力を秘めている。【倉沢仁志】

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