11月2日から4日に行われたフィギュアスケート・西日本選手権。

男子は織田信成、女子は三宅咲綺が優勝した。

この大会を勝ち抜いた選手達が12月20日から大阪・RACTABドームで開催される全日本選手権へ出場することができる。

今回はその切符を手にした選手たちを紹介していく。

織田信成が大会連覇で11年ぶりの全日本へ

男子は9名が全日本へ進出した。

優勝は37歳の織田信成。現役復帰を果たした昨季は、ブランクを感じさせない滑りを披露し優勝する。

しかし、競技復帰に必要な「復帰届」が未提出だったため、全日本への出場は叶わなかった。

ファンからの“全日本で演技を見たい”という声と地元・大阪開催ということが後押しされ、ラスト現役と決めて今季に挑んでいる。

織田信成のショートは盛り上がる『マツケンサンバⅡ』
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ショートに選んだのは『マツケンサンバⅡ』。

冒頭4回転トゥループと3回転トゥループのコンビネーションジャンプを成功。GOE1.66点の加点がつく出来栄えで会場を沸かせた。

続くトリプルアクセル、3回転ルッツと3本すべてのジャンプを華麗に成功させ、ノーミス演技で82.04点をマークし会場を盛り上げた。

優美な世界観を表現した織田のフリー『Angels』

ショート首位で折り返したフリーでは、去年から継続の『Angels』を披露。

最終滑走の緊張感漂う中、ショートとは一変のブノワリショー振付の優美な世界観を熟練の滑りで表現する。

キスクラで全日本出場の喜びをかみしめる織田

4回転トゥループを含むすべてのジャンプを着氷し、シーズンベストを更新する146.08点を叩き出し、2位と約20点以上差をつけ完勝。念願の全日本への切符を勝ち取った。

「全日本へ向けて4回転トゥループはもう一本入れられるように、ジャンプの精度をあげていきたい」と闘志を燃やす。37歳の最後の挑戦に期待がかかる。

2位は片伊勢武アミン。

ショートはジャンプにミスが出てしまい4位発進となる。

迎えたフリーは、持前の滑らかな滑りと体の柔らかさを活かした美しい表現力を発揮。

フリーで巻き返し表彰台にのぼった片伊勢武アミン

昨季から継続の『Tree of Life Suite』のプログラムを体現し、3つのスピン全てで最高評価のレベル4を獲得。ジャンプも大きなミスなくまとめ巻き返した。

「全日本の舞台で自分の今までで一番の演技をすることが今年の目標です」と意気込む片伊勢は、4年連続4回目の大舞台へ挑む。

全日本はシニアで挑む中村俊介

3位は中村俊介。

今季から国内ではシニア、海外ではジュニアを主戦場に戦う中村。ジュニアGPシリーズでは、ラトビア大会で3位表彰台にのぼった。

今大会では、痛めてしまった左足の影響で4回転ジャンプなしの構成で臨んだ。

“イメージチェンジ”を掲げるロック調でクールなイメージのショートでは、冒頭トリプルアクセルで転倒してしまい、5位と出遅れてしまう。

フリーで7つのジャンプをすべて成功させた中村俊介

翌日迎えたフリーでは、7つのジャンプを全て着氷させ3位で全日本への出場権を獲得した。

シニアとして挑む全日本は、シーズン後半戦の国際大会の出場がかかる大事な一戦にもなる。「全日本でミスのない演技をして、世界ジュニアに出たい」と話す中村。

昨季の全日本14位から飛躍なるか、期待高まる。

4位に杉山匠海。

「自分に負けない」をテーマに挑んだ今大会。

5年連続5回目の全日本を勝ち取った杉山匠海

ショートでは手を挙げて加点を狙うジャンプでノーミス。75.32点をマークし2位で折り返した。

フリーでは、カギとなると話していたトリプルアクセル2本にミスが出てしまうが、その後、崩れることなく演技をまとめ、5年連続5回目の全日本への出場を勝ち取った。

フリーでシーズンベストを更新した木科雄登

5位は木科雄登。

勝負のフリーで勢いのある演技を見せ、シーズンベスト更新の128.59点をマークし、渾身のガッツポーズ。

演技後には、「ジュニアのころ含めてトリプルアクセルを2本きれいに降りたことなかったと記憶している。今回いいのが2本入ったので本当にうれしかったです」と振り返る。

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