第49回社会人野球日本選手権大会は第4日の1日、京セラドーム大阪で1回戦があり、九州代表のJR九州(福岡)が、北信越代表のバイタルネット(新潟)に計13安打の猛攻で10-0の完封勝ちをした。一塁側の応援スタンドを盛り上げたのは、国鉄時代から約80年の歴史を誇る「JR九州吹奏楽団」。普段は駅員や運転士、車両の整備などに関わる鉄道マンが奏でるメロディーが選手の活躍を後押しした。
試合のチャンスの場面になると、「『よし打つぞ!』と意気込んでほしい」と演奏するのが、映画「銀河鉄道999」の主題歌だ。原作はJR九州硬式野球部の本拠地である北九州市で小学校から高校時代を過ごした漫画家、松本零士さん(2023年死去)。この曲は、「ゴダイゴ」が歌う歌詞で知られ、JR博多駅や小倉駅などでは列車の発車メロディーとしても採用されている。
高校野球のブラスバンドでも定着しつつあり、すっかり身近な旋律だが、JR九州の応援では今年が初採用。これまでも定期演奏会などではレパートリーにあったが、野球部の応援では日本選手権の九州地区予選で初披露され、全国の大舞台ではこの日が初めての演奏となった。
トロンボーンを担当する事業開発本部勤務の渡辺健太朗副団長は「鉄道と九州にゆかりのあるJR九州にピッタリの応援曲。お客さんも楽しんでくれている様子でうれしい」と語り、京セラドームで初演奏した感想を「今日選手たちが取った点数が僕たちの成果です」と満足げに振り返った。チームも歌詞の「A journey to the stars」の勢いで優勝を目指す。【長岡健太郎】
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