米大リーグのワールドシリーズ(WS)を制覇したドジャース・大谷翔平選手の母校、花巻東高校がある岩手県花巻市で31日、WSのパブリックビューイングが開かれた。会場には野球部の後輩らが集まり、スクリーンに映し出される偉大な先輩に盛んな声援を送った。
試合はヤンキースとの第5戦。八回表にドジャースが逆転し、7―6で「ワールドチャンピオン」に輝いた。試合終了直後、会場では、花巻東のスクールカラーであるすみれ色や、黄色のスティックバルーンを手にした後輩たちから歓喜の声が上がった。
大谷選手は、高校在学中に目標として「ワールドシリーズの制覇」を掲げていたことで知られる。花巻東で甲子園出場の経験もある簗田蒼汰さん(3年)は「目標を一つ一つ実現していく、すごい先輩。人間性も素晴らしい」とたたえ、「大学に進学して野球を続けるので、引き続き手本としていきたい」と話した。
岩手県高野連の瀬戸和彦会長は「岩手の高校球児だった選手が、WSの舞台に立つだけでもすごいことなのに、優勝するとは感慨無量だ。来季は『二刀流』で活躍し、WSを連覇してほしい」と期待した。
一方、盛岡市内では、ドジャースのWS制覇を受けて地元紙が号外を配布した。市内の70代の女性は「ただただうれしい。孫が活躍しているようで、見ていると元気をもらえる」と語り、同じく盛岡市の通訳業、栃内美知央さん(38)も「言葉にならない。(目標をかなえ)全てを手に入れたかもしれないが、これからも世界に夢を届ける人であってほしい」と語った。
また、大谷選手の出身地である岩手県奥州市の倉成淳市長は31日、「輝かしい活躍ぶりで、奥州市民に元気と勇気を与えてもらいました。奥州市は大谷選手のふるさととして、今後も熱く応援を続けていきます」などとコメントした。【佐藤岳幸、釣田祐喜】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。