【DeNA-ソフトバンク】力投するDeNAの先発・大貫=横浜スタジアムで2024年10月27日、宮武祐希撮影

 不本意だったペナントレースの悔しさをポストシーズンにぶつけている。DeNA・大貫晋一投手が日本シリーズ第2戦で、自身初の日本シリーズの先発のマウンドに臨む。「なかなか人生で味わうことのできないマウンド。その喜びをかみ締めながら投げたい」と気持ちは入っている。

 今季のレギュラーシーズンは本来、先発ローテーションの一角として期待されていた。だが、シーズンを通して、なかなか状態が上がらず、6勝7敗ながら登板は15試合にとどまった。優勝争いも佳境だった9月には背中の違和感で1軍選手登録を抹消された。

 だが、10月に入って復調する。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦ではリーグ王者の巨人を相手に七回途中1失点と好投した。ファイナルステージは昨季のセ最多勝の東克樹投手を故障で欠き、チームが先発の駒不足に苦しむ中、日本シリーズ進出に大いに貢献した。大貫投手は「いろんなボールを散らして投げることができた。相手に狙いを絞らせなかった。自信になった」と振り返る。

 「ソフトバンクとは交流戦を含めて1回も投げたことがなくイメージはわかない」と話す。ただ、映像やデータでしっかり対策は立てられている。

 「あそこ(グラウンド)に立てなかった選手たちの思いも僕たちは背負っている」とも語った右腕。CSで破った巨人、阪神の選手たち、試合に出場機会のなかったチームメートの分も、必死の投球を見せるつもりだ。【岸本悠】

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