秋季東海大会で優勝し、てマウンドに集まって喜ぶ大垣日大の選手たち=草薙球場で2024年10月27日、山崎一輝撮影

高校野球秋季東海大会決勝(27日・静岡・県草薙球場)

○大垣日大(岐阜1位)7―4常葉大菊川(静岡1位)●

 26日の準決勝に続いて大垣日大の背番号11、中野翔真投手が投打で躍動し、14年ぶりの優勝に貢献した。

 6回3分の2を1失点に抑えた準決勝からの連投だったが、緩急で打者をかわした。90キロ台のカーブで打者の目線を外し、130キロ台の直球で押した。

 特に光ったのは3点リードの八回。2死一、二塁のピンチで、8番打者を直球と変化球を散らして追い込み、最後はスライダーで三振を奪って切り抜けた。相手の反撃ムードをそぎ、ダッシュでベンチに帰った。直前の七回の攻撃では、外角低めの緩い球にうまく合わせて中前に運ぶ2点適時打。バットでも流れを引き寄せた。

 もともと投打に力があるが、今春に右肘を痛めて夏の県大会ではベンチから外れた。全力投球できるようになったのは8月下旬に入ってから。投げられない日々は体作りに努め、体重を6キロ増やして76キロまで上げたこともあり、球威が増した。投げられる喜びも大きく、高橋正明監督は「顔つきが変わった」と話す。

 試合後は「外角直球の精度を上げ、緩い球でもっと打ち取りたい」と中野投手。東海大会優勝で満足する気はない。【黒詰拓也】

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