及川栞

パリ五輪開幕まで、26日で3カ月。6大会連続で五輪出場を決めたホッケー女子日本代表「さくらジャパン」の及川栞(東京ヴェルディ)が見据えるのは、世界のベスト6、その先のメダル獲得だ。1勝もできなかった東京五輪をバネに、パリで大輪の花を咲かせる。

さくらジャパンは1月のパリ五輪最終予選で、6大会連続での五輪出場権を獲得した。最後は開催国で強豪のインドに競り勝ち、「やっとスタートラインに立てた安心感が一番大きかった」と振り返る。

及川自身、初の五輪だった東京五輪では悔しさが残った。1点差での敗戦が続いて5戦勝利なし。「1点の重さと勝つことの難しさを痛感した」。ディフェンダーとして、パリ五輪へ向けては1対1の強さなど守備力の向上に力を注いできた。

東京五輪は新型コロナウイルス禍で無観客となり、両親が観戦できなかったのも心残りだった。「両親に見せたいというのが、モチベーションだった。パリ五輪は来ると言ってくれているので、やっとかなえられる」。今夏の大一番へ心を躍らせる。

さくらジャパンはこれまで、2004年アテネ五輪の8位が最高。パリ五輪は1次リーグで東京五輪金メダルのオランダ、開催国フランス、ベルギー、ドイツ、中国と同じA組に入った。

「どこが相手でもタフな試合になる。フランスや中国に勝って、欧州勢3カ国には引き分け以上で勝ち点を取りたい。そこからベスト6、メダル獲得が見えてくる」。35歳は強い気持ちで勝負の夏に挑む。(小川寛太)

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