日本ハムとのパ・クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ初戦に登板したソフトバンクの有原航平=みずほペイペイドームで2024年10月16日、平川義之撮影

 プロ野球のSMBC日本シリーズ2024は26日、横浜スタジアムで開幕し、ソフトバンクは第1戦に有原航平投手が先発する。今季の先発陣を支えて14勝を挙げ最多勝にも輝いたエース右腕は「1球目から自分のボールが投げられるようにしたい」と、チームの4年ぶり12回目(南海、ダイエー時代を含む)となる日本一に向け奮闘を誓う。

 小久保裕紀監督は25日の記者会見で、有原投手の初戦起用について「(首脳陣の)全会一致です」と明かした。その上で「1年通しての働き。一番は、ファンが認める者がエースであり、彼がそういうポジション」と今季の有原投手を評した。 有原投手の活躍は、今季のチーム内で抜き出ている。開幕投手に始まり、計26試合に登板し投球回数はリーグトップの182回3分の2に達した。

 直球で押す一方、変化球を交えて打たせて取る投球術も光った。倉野信次投手コーチも25日には「長いイニングも投げさせられるし、彼なら託せる存在」と太鼓判を押した。

 今季の交流戦ではDeNA戦での登板はなかった。ただ、米大リーグへの挑戦を経て昨年、ソフトバンクで日本球界に復帰した際、最初の1軍登板は6月のDeNA戦だった。この時は先発して七回途中まで1失点の好投だったが、勝敗はつかず。今季はセ・リーグ3位から勝ち上がり、勢いに乗るDeNAを「長打とつながりのある打線」と警戒する。

 日本シリーズへの登板は、日本ハム時代の2016年の広島戦以来だ。この時はチームも日本一に輝いた。「大事なところを任せてもらったので結果で見せたい。(シーズン終盤で)力を余らす必要もないので初球から全力でいく」と語る右腕。エースたる姿を示す覚悟だ。

【林大樹】

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