明朗快活を地で行くような、外国人右腕が初戦を託された。26日に横浜スタジアムで開幕のプロ野球・日本シリーズ第1戦で、DeNA先発の来日1年目のジャクソン投手だ。ペナントレースでは、初めての日本野球でしっかりとローテーション投手として活躍し、25試合に登板して規定投球回に到達。8勝7敗、防御率2・90の好成績だった。
本来なら初戦の先発は、エース左腕の東克樹投手が最適だったはずだ。しかし、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの阪神戦で左太ももを痛めて離脱した。東投手は日本シリーズ中の復帰を目指し、詰めの調整を行っている。ただ、現在の先発の柱はジャクソンと言って間違いない。
シーズン序盤はやや緊張気味だったように見受けられた。だが、日本の生活に慣れたのか、どんどん明るさが増し、今や笑顔が絶えることがない。取材を受ける際には「こんにちは!」「ありがとうございます!」と日本語であいさつするのが恒例だ。
150キロ台半ばを計測する速球を武器とするパワーピッチャーだ。これを軸にチェンジアップやカットボールなどを組み合わせる。数字が示すように安定感はあるが、問題は継投のタイミングだ。六、七回あたりで制球が急に乱れるケースが多い。三浦大輔監督の眼力が問われるだろう。
ジャクソンは登板前、「すごく興奮していますし、向こうも素晴らしいチームですので、とても楽しみ。一日一日を勝ちきるのが大事だと思います」と話していた。その言葉通り、チームに勝利をもたらせるか。
【岸本悠】
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