24日は、プロ野球選手を目指す球児たちにとって運命の日となるドラフト会議が開かれます。福井県内からは3人の高校生が、プロ志望届を出しています。選手たちはどんなで思いで指名を待つのか取材しました。
<敦賀気比 竹下海斗投手>
敦賀気比のエース、大野市出身の竹下海斗(たけした・かいと)投手は、最速144キロのストレートと沈むチェンジアップを軸とした、安定したピッチングが持ち味の左腕です。
「自分は速球で押していくタイプではなく、変化球も使って緩急をつけたチェンジアップが武器なので、打者のタイミングをずらして打ち取っていくピッチングスタイルを変えずにいきたい」と話します。
1年の夏から甲子園を経験し、春夏合わせて3度、聖地のマウンドを踏んだ竹下投手ですが、最後の夏の甲子園を逃したことで心境が変化。育成でも指名があればプロ入りするとしています。
「小さいときからの夢で、プロ野球選手になりたいと思ってやってきたので、そのプロ野球選手が少しずつ現実味を帯びてきた。育成でも、いまのところは行こうと思っている」(竹下投手)
<工大福井 篠原響投手>
愛知県出身の工大福井・篠原響(しのはら・ひびき)投手は元々、コントロールの良いピッチャーでしたが、冬場のトレーニングが実を結び、2024年春から夏にかけて球速が142キロから149キロに7キロもアップ。この最速149キロのストレートが魅力のピッチャーです。
「自分のストレートを見てほしい。日本を代表するピッチャーになりたい」と意気込みます。
高校3年間で甲子園の土を踏むことはできませんでしたが、3年春の県大会からの急成長が自信になり、当初考えていた社会人野球の道から進路を変更し、育成ではなく本指名を狙います。
「大勢の人がプロ志望届を出している中で自分が指名されるかというのは不安があるが、自分を信じて呼ばれることを待っている」(篠原投手)
<鯖江 坂本剣志郎選手>
鯖江高校からは4番を務めた大型内野手が吉報を待ちます。福井市出身の坂本剣志郎
(さかもと・けんしろう)選手です。身長189センチ、90キロと恵まれた体格と長打力が魅力のバッターです。
「幼い頃から、兄がプロ野球選手を目指していて、その姿を見ていて自分も兄を超えられるようなプロ野球選手になりたいと思っていた。自分の夢を自分に示すような形として(プロ志望届を)出した。体格とパワーは誰にも負けない」と話します。
6歳上の兄は、同じ鯖江高校から「プロ野球選手になる」という夢を叶え、プロ野球独立リーグの選手になりました。しかし、坂本選手が狙うのは 同じプロ野球でも、あくまでNPB。坂本選手がNPBにこだわるのには、ある理由がありました。
「一番は母に伝えたい。小学3年生から母子家庭でずっと5人兄弟で、最後が僕なので、もしプロに声が掛かったら、NPBで活躍して稼いだお金で親孝行したい」と家族への思いを口にします。
小さい頃からの夢を追いかけ、様々な思いを抱えて高卒プロ入りを目指す3選手。24日、運命の日を迎えます。
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